松木一浩×辻口博啓 「畑から生まれるイマジネーション」

素材の良さをストレートに

松木:ここはレストランの後ろに牧場があって、牧場主の方から、牛のにおいは大丈夫なの?と言われましたが、かえってこの牧歌的な雰囲気がいいんですよと話しました。

辻口:そうですね。母の実家が牧場とか農家をしているのですが、故郷に帰ると牧場のにおいがして、搾りたてのミルクを飲んで…、懐かしくなりました。

松木:牧場から搾りたてのミルクを頂くのでスープを作ったりするのですが、それは美味しいですよ。
あまり手を加えない、シンプルな料理は食材の良し悪しが如実に出ます。作り方や材料は変わらないので本当に素材次第ですね。

辻口:昔は隠されていた製造方法も、今はどんどんオープンにされていて、本を見ればおおかた分かる時代になりましたよね。そうなると最終的には素材次第なのだなと感じます。このお店は様々な業態の方にとてもいいヒントになっている。素材の追求って地場の活性化につながると思うんですよ。地方に行くといいものがあってもなかなか表に出てこないけれど、現地にいいレストランがあれば絶対に素材も売れていくと思うんです。

レストランビオス
松木一浩

松木:フランスはまさに今おっしゃったとおりですね。
各地方にそれぞれ食材があって、そこに必ずいいレストランがあって、みんなそれを食べるためにパリや、他の国からもその地方に来るんです。
僕がたどり着いたこの地も、いいものがたくさんあるんですよ。
おいしい魚を育てる人、無農薬でマッシュルームを作っている人、そのほかにも、素敵な食材をつくる人が結構いますね。
そこで僕が作った野菜と、その人達の素材を組み合せたらいい料理ができて、知られて行く。それがいいなと思ったんです。





左写真:「若鶏と根菜のロースト、ローズマリー風味」
小ぶりの若鶏に、畑でとれたローズマリーを詰めて、ゴボウ、ジャガイモ、里芋、人参、大根などの根菜類とともにシンプルに焼きあげた一品。(※季節によってメニューが変わります)
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