Sweets(関西その他) カテゴリーアーカイブ
2011.6.13
[ガトー・ド・ボワ -1]
[ガトー・ド・ボワ -2]
[ガトー・ド・ボワ -3]
1枚目のトレーよりも、さらに地味なビジュアルのフランス伝統菓子の数々。
でも私、こんなお菓子達が好きなんです~。
バスク地方はフランス南西部~スペイン北東部にまたがる地域。
正式なガトーバスクは、アーモンド入りのソフトタイプのクッキー生地に
この地方の特産品のひとつでダークチェリーの一種のスリーズ・ノワールを入れ、
ローブリュー(バスクの十字架)と呼ばれる飾りをつけて焼いたものです。
フィリングはアレンジされることも多く、ラム酒を効かせたクレーム・ダマンドや
クレーム・パティシエールを加えたものもよく見られますよね。
模様もこんな風にシンプルな格子柄のことも多いかな。
ボワさんでは、フィリングを季節によって変えられていて
今はダークチェリーとグリオットチェリー入り。マロンの時季もあります。
クレームは、パティシエールベースにアーモンドプードルを加えて。
生地のほっくりとした食感と、アーモンドの香りが心地よい
とっても素朴ながら、しみじみと味わい深い、私も大好きなフランス伝統菓子です。
・バスク オ ショコラ
ショコラのクッキー生地の中に、ショコラ風味のクレーム・パティシエールと
キルシュ漬のグリオットチェリーとダークチェリー入り。
このような伝統菓子は、概してプレーン好きの私ですが・・・
ガトーバスクはショコラも美味しいんですよね。
ショコラ×キルシュ風味のグリオットチェリーの組合せが
大好きなフォレノワールを彷彿させるからかしら。。。
・カヌレ
フランスのボルドー地方の修道院で古くから作られていたお菓子。
当時は小麦粉にとうもろこしの粉を加えて蒸し焼きにしたものだったそう。
蜜蝋を入れることと、カヌレ型と呼ばれる小さな型で焼くことが特徴で、
そもそもカヌレとは「溝のついた」という意味です。
外側は黒めの焼き色でカリッと香ばしく、中はもっちりとした食感。
ラム酒がほんのりと香る日本でも人気のフランス伝統菓子です。
林シェフは蜜蝋の香りが苦手ということで、蜜蝋代わりに
型にポマードバターとクリスタルシュガーを塗り焼成しているので、
黒光りしていない、やさしいダークブラウンの焼きあげられています。
ガリッ、ねっちり感も控えめで、しっとりとやさしい口あたり。
・ファーブルトン
フランス北西部ブルターニュ地方の伝統菓子。
ファーとは粥のことを指し、元々は牛乳と小麦粉を煮た粥で作ったお菓子だったそう。
それが次第に生クリームや卵を加えるようになり、リッチな配合に変わってきました。
クレープ生地のようなもっちりとした食感が特徴。
プルーンやリンゴなどのフィリングを入れることもあり、形状も様々です。
焼き菓子のスペシャリテ☆と林シェフが断言されるほどの超自信作。
こんなに美しいフォルムのファーブルトン、私も見たことがありません。
焼成前の温度にも気を配り、厚みともちもち感をだすために
コンヴェクションで焼き上げられているそう。
アパレイユにはラム酒を効かせ、大粒のプルーンがたっぷりと入っています。
・ショーソン マロン
サクッ♪と香ばしく焼き上げられたフィユタージュの中には
パート・ド・マロンを加えた香り高いクレーム・ダマンド。
贅沢にマロンのシロップ煮も入っています。
ショーソンといえば、私の中ではポム(リンゴ)が定番ですが、
マロン人気も頷けるとってもリッチな美味しさ。
・ピチヴィエ
ピティヴィエは、オルレアネー地方の小さな町発祥の伝統菓子。
フィユタージュの中にクレーム・ダマンドを入れ、
表面に放射線状の細い模様をつけ、花びらのような形状に焼き上げられます。
形も構成もガレット・デ・ロワに似たお菓子ですね。
小さめのサイズながら、クレーム・ダマンドがたっぷり。
ピスタチオバージョンもあるそうですよ。
・ケーク サレ フロマージュ
クリームチーズ、オリーブ2種、トマト、ハム、酢キャベツなどが
たっぷりと入った塩味のケーク。
今ちょっぴりブームのお菓子(?)ですよね。
フィリングも生地の食感もまさに十人十色なんですが、
こちらはしっとりとパサッのちょうど中間ぐらいの食感。
噛みしめるほどに味わい深くなっていきます。
最近本当によくケーク・サレをいただくんですが、かなり好みの一品。
それにしても・・・フィリングが贅沢すぎです^^;
どれでもお好きなものをお好きなだけ!と言っていただいたので
色々なフランス伝統菓子を少しずつ。。。
作ってらっしゃるお店が少ないので、見たことのないお菓子ばかりと生徒さん。
でもシンプルなビジュアルから想像する以上の美味しさに
皆さんとても感動してくださっていました。
「今までたくさんのお菓子が生まれては消えていった。
その中で今なお残り、受け継がれていることの意味を考えてほしい」
と伝統菓子に対して林シェフはおっしゃいます。
フランス人にとってこのような伝統菓子は、単なる美味しいお菓子の
ひとつではなく、受け継ぐべき伝統であり文化なんですよね。
日本でもそのような背景とともに作り継がれていってほしいと思います。
たしかに講座をお願いした時に、好きなだけバイキング状態で!
っておっしゃってくださったけど・・・
伝統菓子に続き、生菓子もショーケースから自由に好きなだけ選んでね!と。
あまりに申し訳なく・・・私自ら足を運ぶことはできず(笑)
生徒さんに選んできていただきました。
この時季限定のお菓子に加え、91年「クープ・ド・モンド・パティスリー」
日本人初のグランプリ受賞作品であるアンブロワジー(写真3枚目 右)や
97年「メートル・ド・パティシエ」世界選手権味覚審査一位
特別賞受賞作品であるラ ギャラクシー(写真3枚目 左)も
ちゃんとセレクトしてくれていました。
さらに帰り際にお土産までいただいてしまって。。。
完全に‘ありがとう’を‘すいません’が上回ってしまいましたm(_ _)m
林シェフ、今回はお忙しい中、講座を快くお引き受けいただき
本当にありがとうございました。
ずっと一緒に座ってお話してくださったシェフは初めてです^^;
そして申し訳ないついでに、神戸講座もお願いしちゃった私です。。。
実は東日本大震災直後のまだ何も分からない状況の時に、こちらのお店を訪れていた私。。。
その時にお店づくりやお菓子作り、そしてスタッフさんへの想いを色々聞かせていただき、
このお話をぜひ生徒さんにも聞かせていただきたい!と衝動的に
講座をお願いしてしまったのですが・・・
色々な経験を積まれきた林シェフだからこそ話せる
本当に心に響くお話をたくさん聞かせていただきました。
今月の講座では、あるお菓子を先取りで作っていただく予定なので
そちらもとっても楽しみです♪
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店名:ガトー・ド・ボワ ラボラトワール
住所:奈良県奈良市四条大路三丁目4-54
電話:0742-93-8016
定休日:水曜日
営業時間:10:00~20:00
サロン:10:00~19:30(L.O.19:00)
2011.6.12
この日ご用意していただいたフランス伝統菓子はこちらの12種類。
ボワさんでは、少人数のご家庭でもお味見していただきやすいようにと
やや小ぶりのアントルメサイズに作られています(12~15cm)
プティサイズに作ってしまうとバランスが変わってきてしまうので、
このアントルメサイズに作っていただけるのは嬉しいですね♪
1枚目のトレーには5種類のフランス伝統菓子(中央の2つは同じお菓子です)
ご存知のお菓子はありますか?
・ピティビエ・グラッセ
ロワール地方・ピティビエという街の発祥で、ピティビエの原型といわれるお菓子。
パンドジェーヌような、アーモンドプードルたっぷりの生地。
卵が多めで甘みの少ない生地なので、ラム酒の効いたフォンダンで甘みをプラス。
中にはオレンジのコンフィのカットが入っています。
・パン ド ジェンヌ
ジェンヌとはイタリアのジェノヴァのことで「ジェノヴァのパン」という意味。
アーモンドをたっぷりと使ったバターケーキ。
材料がシンプルなだけに、アーモンドの香りが命。
だからアーモンドにもこだわり、シシリー産8割、カリフォルニア産2割をブレンドされています。
・タルト アルザシアン
アルザス地方の伝統的なリンゴのタルト。
リンゴの季節には、青森にあるボワさん所有の木から届く紅玉を使用。
現在は紅玉同様酸味が強めのフジを使用されているそう。
しっかりと空焼きしたタルト生地の中に、シナモンをからめたリンゴと
アパレイユを流して焼成。
ほっと安心感のある味わいに仕上げられています。
プロヴァンス地方の伝統郷土菓子。
鳩を意味するお菓子で、復活祭の7週目の日曜日
「パンテコート」(聖霊降臨の日)に食べる習慣があります。
アーモンドたっぷりの生地に、フルーツのコンフィを入れ
表面にはアーモンドを散りばめて焼きます。
中に鳩のフェーヴを入れ、それが当たった人は一年以内に結婚する
という言い伝えもあります。
・トゥルトゥ ピレネー
スペインとの国境にはピレネー山脈が連なる
フランス南部のミディ=ピレネー地方のお菓子。
トゥルトゥは丸いパンの意味。
パスティス(スターアニスの種子を原料とした独特の風味のリキュール)
風味の焼き菓子で、大きなブリオッシュ型でこんもりと焼きあげるのが特徴的です。
色々な風味にアレンジされることのあるお菓子ですが、
ボワさんのピレネーは、アニスの香りと柚子のコンフィ入り。
生地がパサつくのでグラサージュをかけ、
噛みしめるたびに美味しい食感に仕上げられています。
2011.6.11
今回はちょうどパック(復活祭)の時期だったので、パックのお菓子達と
フランスでは4月1日のエイプリルフールに食べる習慣のある
魚のお菓子ポワソン・ダブリル。
そして、ショーケースの上にずら~っと並べられた姿にひと目惚れした
林シェフお得意のフランス伝統菓子を取り揃えていただきました。
「復活祭」はフランス語では「パック(パーク)」英語では「イースター」と言われ、
イエス・キリストが死後3日目によみがえった復活を祝う日で、
キリスト教徒にはクリスマスとともに大事な祝日です。
と同時に、樹木がいっせいに芽吹き、すべてが蘇る春の訪れを
喜びあうという意味もあります。
復活祭は毎年同じ日には行われません。
春分の日の後の最初の満月の次に来る日曜日と決められています。
3月下旬から4月下旬の間で、その年によって日にちが変わるので
「移動祝祭日」と言われ、この日と翌月曜日がフランスでは休日となります。
今年は4月の24日でした。
4月1日はエイプリルフール。
フランスではこの日のことをポワソン・ダブリルと言い、
ポアソンは魚、ダブリルは4月で「4月の魚」を意味します。
この日フランスのお菓子屋さんでは、魚を象ったチョコレートやパイ菓子が
美しくデコレーションされ店頭に飾られます。
どうしてこのように「4月の魚」という呼び名になったのかは諸説ありますが、
下記の2つと言われることが多いかな。
●魚はサバのことを指し、サバはあまり利口ではなく4月になると
簡単に釣ることができ、4月1日にこれを食べさせられた人を
「4月の魚」ということが起源という説。
●16世紀に国王シャルル9世が1年の始まりを4月1日から1月1日に変え、
それから新年に贈り物を交わす習わしがあった人々は元日が1月1日になっても、
4月1日に見せ掛けの贈り物をしたことから始まりだという説。
そんなわけで、魚型はさばやひらめをイメージしたフォルムが多いですが、
林さんのポワソンはキュートな表情のひらめ型。
パイ生地に薄くダマンドをしき、クレーム・パティシエールにシャンティを加えた
クレーム・レジェールに、たっぷりの苺が盛り付けられています。
サクッと香ばしく焼き上げられたパイ生地に、とろりとコクのあるクレーム、
そして甘酸っぱいジューシーな苺の三位一体のマリアージュ。
ビジュアルからしても、誰からも好まれる間違いのない美味しさです♪
こちらはアップルパイのポワソン・ダブリル。
パイ生地をお皿のように見たて、スライスしたフジが敷きつめられています。
なんと林さんは青森にリンゴの木を所有されているそうで、
毎年その木から沢山のリンゴが収穫され、届けられるんですって。
ボワさんは、しっかりと焼きこまれたサクッ♪と香ばしい
パイ生地が本当に美味しいんですよね~。
こちらはニドパックと呼ばれる復活祭のお菓子。
復活に因んで卵、ニワトリ、ウサギなどの小動物を
象ったお菓子で春の訪れを祝います。
卵は生命の源、ウサギは繁殖率が高いなどの理由から
パックのお菓子のシンボルとされています。
パンドジェンヌ生地にフォンダン、ショコラと甘×甘の組み合わせなので、
繊細な味覚を持つ日本では、テイストのコントラストをどうつけるかがポイント。
そこで、酸味の効いたフランボワーズペパンをサンドされています。
それにしても・・・林シェフのお菓子って、なんでこんなに
凛と可愛いフォルムなのかしら~(❤ ❤)
まだまだキュン♪としちゃうお菓子が続きますよ~。
試食はこんな風に盛り合わせていただいて♪
こちらが、できたてほやほやのパックのチョコレートたち。
パックの卵はウサギが運んでくるという言い伝えもあるそうです。
型も見せていただきました。
でも、ちょっとリアルで怖いかも~^^;
上:パックのチョコレートの型
下:ポワソン・ダブリルの型(実際には使われていないそうです)