レポート

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パリ 2012/2/24

好奇心を刺激するクリエーション「ユゴー&ヴィクトー」

ボンマルシェ百貨店もそばの大通りに面しており、スタイリッシュな店構えで人目を引きます。

ボンマルシェ百貨店もそばの大通りに面しており、スタイリッシュな店構えで人目を引きます。

パリ左岸の百貨店ボン・マルシェそばにコンセプチュアルなパティスリー“ユゴー&ヴィクトー”がオープンしたのはちょうど2年前でした。右岸のマルシェ・サントノレのそば、百貨店プランタン内にもオープンして、少しずつ、パリの中でも知られつつあります。日本では、すでに昨年のサロン・ドュ・ショコラから出店しており、日本での認知度も高いようです。

左がブランさん、右がプジェさん。南仏イエールに住んでいた幼少期からの友人という、すべてを分かち合える信頼関係は、端から見ていても心地良いものです。

左がブランさん、右がプジェさん。南仏イエールに住んでいた幼少期からの友人という、すべてを分かち合える信頼関係は、端から見ていても心地良いものです。

パティシエのユーグ・プジェさんとマーケティング専門のシルヴァン・ブランさんが店のオーナー。二人は南仏イエール出身。子供の頃からの友人という、友情と信頼、プロフェッショナリズムから生まれたのがこのお店でした。プジェさんは、大手の“ラデュレ”や“ホテル・ル・ブリストル”を経て、3ツ星レストラン“ギー・サヴォワ”のシェフを2002年から務めていたという優秀なパティシエです。そして、ブランさんは、大手チョコレート会社“カカオバリー”のマーケティングや、百貨店プランタンのモード部門の空間クリエーションを手がけてきました。まったく違う部門で活躍してきた2人。今までにないコンセプチュアルなパティスリーを創ろうということで、この店をオープンさせたのですが、“ユゴー&ヴィクトー”という名前の他に、このスペースを“キャビネ・ドゥ・キュリオジテ”と名付けています。つまり“好奇心事務所”という意味。2人の好奇心が詰まった、パティスリーを通したクリエーションがこの場所では繰り広げられているのです。

書棚のような棚に儲けられたショーケースが新しい。1列毎に1つ素材による3つのクリエーションが並んでいます。

書棚のような棚に儲けられたショーケースが新しい。1列毎に1つ素材による3つのクリエーションが並んでいます。

面白いのは、一般的なパティスリーのような水平のショーケースがメインではなく、書棚のように壁に儲けられているというプレゼンテーションのスタイル。さらに棚は縦の区切りごとに、素材を冠したテーマの商品が並べられています。つねに提供されるテーマはキャラメル、チョコレート、プラリネの3種。そして季節毎に旬の素材が5種選ばれて、それらが合わせてテーマとなります。ちょうど今の時期は、ブラッドオレンジ、ライチ、レモン、パイナップル、パッションフルーツ。そしてそのテーマ毎に、現代的な創作スイーツの“ユーゴ”、伝統菓子をベースにしたクリエーション“ヴィクトール”、さらにドーム型チョコレート、計3つのクリエーションを手がけるという、とても構築的でクリエイティブなシステムを創り上げています。そして、ワインがとても好きな2人が、各テーマに合うワインを必ずチョイスしています。それらが、素材別に、5段の棚に並べられている様は、とてもスタイリッシュ。


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